まずはプロフィールをご一読下さい。 オーストラリア空軍 ARPHA400ヘリコプターヘルメットです。ARPHA400はもともとはイギリスのヘルメットインテグレーテッド社で1990年代初めに開発され、イギリス空軍のモデル10やモデル10Bとハードシェルを共用したヘリコプター用ヘルメットでした。この個体はオーストラリア空軍が採用したモデルであり、前頭部のナイトヴィジョン装着コネクタ、プラスチック製のバイザーカバーなどが外観的な特徴です。 現品は20年ほど前に入手したものですが、その時点ではほぼ未使用の新品でしたが、20年間の保管期間の間に外装ペイントや内装のスポンジ部などに経年劣化が生じています。具体的にはシェルの小キズに伴う微細な塗装剥げ、色褪せ、内装イヤーレシーバ内スポンジの劣化などです。特にスポンジの劣化がこのタイプのヘルメットの弱点でもあり、レシーバーユニットをヘッドセットハウジング内に固定するスポンジが完全にダメになっているため、現状はハウジング内に両面テープで固定している状態です。実際に使用するのであればスポンジ交換が必要ですが、展示だけであれば現状で問題ありません。また購入時は内装頭頂部に小さな円形パッドがあったはずなのですが、現状では紛失してしまって固定用ベルクロだけが残っているだけです。 とはいえ全体的には概ねクリーンでコレクションと展示に大きな問題は無いと思います。ダブルバイザーメカも完動です。ちなみにハードシェルの素材はFRP製ではなく強靱なカーボンファイバーであり、裏を見るとカーボンの目がしっかりと確認できます。 ARPHA400は現在はアメリカのGENTEXに製造メーカーを移し、軍用モデルから民間モデルまで様々なバリエーションが生産されていますが、初期型というべきこのオーストラリア空軍仕様はレアかと思います。 写真のマネキンヘッドは撮影用につき商品には付属しません。